ヨガ八支則 6段階目「ダーラナー」

ヨガ八支則の6番目の段階は「ダーラナー(集中)」です。

 

あちこちに向いている心を一つに集中します。
方法はいろいろあります。マントラを唱えてもいいし、座禅で呼吸を意識してもいい。

 

一つのことだけにずっと意識を持たせて、そのことだけに集中するのです。
やり方がなんでもいい、というのは「集中している」ということが大切だからです。

 

集中する対象は神さまなどの信仰だけに限りません。
「なにか新しい発見をしたい」と考える人たちは、それに集中しています。
自分が人にどう思われているか、自分の服がどう見えているか、などということはすっかり頭の中から消えている。
それが6番目のダーラナーという集中の段階です。

 

7番目の段階ディアーナ(瞑想)のために6番目の段階ダーラナー(集中)が必要であるように、ダーラナー(集中)にも土台となる段階があり、それが5番目の段階である「感のコントロール」です。

 

「感」を日本語の辞書で引くと、「物事に接して生ずる心の動き」とあります。
心は感覚から情報を受け取っています。

目で見る、耳で聞く、手で触る――五感から得た情報を、私たちは受け取っているわけですが、心が受け取る情報は、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の五感からだけではありません。
想像や、「雨が降る気がする」といった勘も含まれます。
私たちが過去に経験したことの記憶も情報となります。

 

例えば、カレーの匂いを嗅いだとき――心の中で(あ、これはインドのカレーの匂いだ。私のお母さんのカレーの匂いだ)と思います。
その匂いにまつわるいい思い出、いい経験があれば、その匂いに出会ったときに、いい気持ちになり、もし、その匂いにまつわる変な経験、嫌な思い出があれば、同じ匂いでも嫌な気持ちになりますよね?
わずかな匂いですら、そんなふうに私たちの心や気持ちを動かします。

 

つまり、感覚が外からの情報を仕入れて、私たちの心に作用することで、ダーラナー(集中)の邪魔をするのです。
ということは――ダーラナーのために、感をなんとかコントロールしなければなりません。

 

感をコントロールして、意識を集中して内に向かせる――そして、瞑想をして無になる。
すべてがつながっているのです。

 

yogi vini