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Yogivini ヨギビニのおはなし

戦士のポーズ 1・2・3 (ヴィラバドラアーサナ) 実行する効果と方法

戦士のポーズ

ヨガで最も一般的な立位のポーズの1つは、戦士のポーズ1、2、3です。サンスクリット語ではヴィラバドラアーサナと呼ばれ、‘vira’は‘戦士’を表し、‘bhadra ’は‘友達’または‘縁起の良い’を意味し、’アーサナ’は’ポーズ ‘を意味します。 よって、基本的には、縁起の良い戦士のポーズと訳されます。

通常、3つの主要な戦士のポーズ、ヴィラバドラI、ヴィラバドラII、ヴィラバドラIIIがあり、さらに2つの謙虚な戦士のポーズ(バッダ ヴィラバドラアーサナ)と逆転する戦士のポーズ(ヴィパリータ ヴィラバドラアーサナ )と続きます。

これらはすべて、腕を大きく広げて伸ばしていく姿勢となる立位のポーズです。 戦士のポーズを行うことは、体、心、気を強くします。 これらのポーズをキープしている間、内なる強さ、力、勇気、そして思いやりを活性化します。 身体については、肩、脚、太もも、骨盤の筋肉のストレッチと強化を同時に行えます。

  1. 戦士のポーズの起源や物語は何ですか?
  2. 戦士のポーズ1効果
  3. 戦士のポーズ2
  4. 戦士のポーズ2効果
  5. 戦士のポーズ3
  6. 戦士のポーズ3効果
  7. 謙虚な戦士と逆点する戦士のポーズ
  8. 戦士のポーズのシークエンス

戦士のポーズの起源

このポーズは、ヴィラバドラとして知られるシヴァ神の化身にちなんで名付けられました。 古代の話によると、サティは、父ダクシャ王の願いに反対し、シヴァ神と結婚しました。 かつて、王は莫大な犠牲やyajnaを構築し、夫婦を招待しませんでした。サティがこれを聞いたとき、悲しみましたが、シヴァ神なしで犠牲となりに向いました。

ダクシャ王はすべてのゲストの前で彼女を辱め、シヴァ神について気に入らなかったすべてのことをリストアップしました。 サティは、自分と夫に対する父親の行動に腹を立て、自殺を決心しました。 彼女は腰を下ろし、昏睡状態になって燃え上がるまで瞑想を始めました。

シヴァ神が彼女の死を知ったとき、彼は激怒し、ドレッドヘアの1つを切り落とし、地面へ投げました。 ここでヴィラバドラが誕生し、彼は復讐のためにダクシャ王の宮殿に向かうことになるのです。 戦士のポーズI、II、IIIは全てヴィラバドラの形であり、彼が現れたとき、身構え、王を殺しました。

この余波を見た後、シヴァ神の怒りは自責の念と悲しみに変わりました。 彼はダクシャ王を含め、殺されたすべての人の命を取り戻したのです。そのシヴァ神の思いやりと強さを認め、彼らはシヴァ神に頭を下げました。

この物語から学ぶ教訓

このポーズの起源は怒りにありますが、自己発見や内面の変化を通して、自我、怒り、痛みの感情を、愛や思いやりに変えることができることも教えてくれています。 戦士のポーズは、無知と戦い、裏の裏まで一変させる力になる戦士の激しいエネルギーを吸収するのに役立ちます。

それぞれの戦士のポーズを詳しく見ていきましょう。

1. 戦士のポーズ I (ヴィラバドラI)

戦士のポーズ1
  1. 山のポーズで立つことから始めます。
  2. 左脚を後ろで、かかとを地面に下ろし、つま先を45度に回します。 膝が曲がらないように、左脚をまっすぐにします。
  3. 右膝を曲げて、太ももを床と平行にし、膝が足首と一直線になるようにします。 右脚のかかとが左脚の土踏まずとラインがそろっていることを確認します。
  4. 吸いながら、腕を天井に伸ばし、手のひらを合わせ、少し後屈します。 胸を開き、背骨を伸ばし、腕を上げながらおなかを引きしめます。
  5. 首に問題がない場合は、頭を上に傾けて指先を見つめます。
  6. このポーズから出るときは、後ろ脚をマットまたは地面に押し、右脚をまっすぐにします。 息を吐きながら腕を下げて、左脚を前に戻し、山のポーズで立ちます。
  7. 脚をかえて、同じ方法で繰り返します。

戦士のポーズ I の効果

  • ハムストリングス、足、足首、臀筋、大腿四頭筋などの下半身の筋肉が、背骨の裏側とともに強化されます。 背骨と胸を伸ばすことで、コアの筋肉が強くなります。
  • 意識と集中力を高めることができます。 地面に根付いた状態で、体勢をキープすることをこのポーズでチャレンジしてみましょう。
  • 首、肩、背中のこわばりも軽減されます。
  • 上半身も伸びると肺も強くなり、呼吸の力が向上します。
  • このポーズは、スタミナ、バランス、調整力をつけるのに最適です。

戦士のポーズIをとるときに覚えておくべきポイント

  • ポーズ全体を進める前に、しっかりと中心をキープし、脚を強く地面に感じながら、正しく調整されていることを確認しましょう。
  • 曲げてる脚側のおしりを後ろに押し、反対側のおしりを前に押して、しっかりとおしりをそろえます。
  • ほとんどの初心者は、かかとを後ろの土踏まずに合わせるのが難しく感じます。 彼らにとっては、線路にある2本のレールの上に立っているみたいに、足をできるだけ広く開くとよいでしょう。 これは、腰の筋肉が硬い人にも役立ちます。
  • 腕を伸ばしている間は、骨盤を前に倒さないこと。 腰を伸ばすために、尾骨は地面に向かって押します。

戦士のポーズIのバリエーション

  • 腕を上に伸ばす代わりに、腰にそえたり、胸の前で合掌してもよいです。
  • 肩が固まっている場合は、頭の腕で手を合わせる代わりに、腕を平行でキープしましょう。
  • 太ももを地面と平行でキープするのが難しい場合は、椅子を使って支えます。
  • 前腕や手のひらを上に伸ばす代わりに、壁に支えをもらって上半身のバランスを取ります。
  • 後ろ脚のかかとを、地面にしっかりと固定できない場合は、サンドバッグや固いブランケットの上にかかとを置きましょう。
  • 椅子に座りながらでもポーズを行うことができます。
    • 椅子の背もたれが右側になるように、椅子に横向きで座る
    • 両脚をしっかりと地面に下ろしながら、左脚を後ろに伸ばし、右膝を優しく曲げる
    • 上記と同じ方法で、腕を伸ばす

戦士のポーズの禁忌

  1. 脊髄損傷や、慢性疾患の回復期、または下痢に苦しんでいる場合は、このポーズを行う前に医師にご相談ください。
  2. 妊娠中の女性の場合、おなかが原因で重心がずれることがあります。 上を見つめている間、足もとがしっかりしていて、中心をキープできていることを確認してください。 また、足の位置を準備する際には注意しましょう。心地よさに合わせて、脚の間の幅を狭くすることができます。 このヨガのポーズを実行する前に、一度医師にご相談ください。
  3. 膝が弱い人は、母指球(足の後ろの方)で立つか、膝を少し曲げます。
  4. 初心者は自分の中心を見つけ、それに応じて手を伸ばします。 腰か、心臓より上の位置でキープしましょう。
  5. 高血圧の人はこのポーズを練習すべきではありません。
  6. 関節炎や関節痛の症状がある場合は、壁や椅子などのサポートを利用してください。

2. 戦士のポーズII (ヴィラバドラII)

戦士のポーズ2
  1. もう一度山のポーズから始めます。
  2. 脚を約3〜4フィート広げ、腕を横に伸ばし、手のひらを下にして地面と平行にします。 肩を丸めず、耳から離していることを確認します。
  3. 足を前に向けたまま、右膝を90度に曲げ、膝と足首を揃えます。 太ももは右腕と同様に地面と平行にします。
  4. 左脚を後ろに伸ばし、45度の角度で足を回します。
  5. 頭を右に向けて指先を見つめます。
  6. このポーズから出る時は、曲げた脚をゆっくりとまっすぐにし、深く吸いながら腕を下ろします。 頭を回して両足を合わせて山のポーズへ戻ります。

戦士のポーズIIの効果

  • 腕や胸に加えて、内もも、脚、鼠径部を伸ばして強化します。
  • コアの筋肉、腰、臀筋、肩が強化されます。
  • 土踏まず、足首、腹部の調子を整えるのに役立ちます。
  • スタミナ作りにも役立ち、腰痛を和らげ、消化を改善します。
  • 坐骨神経痛、手根管症候群、扁平足、骨粗鬆症の方にはかなりの治療効果があります。
  • 集中していると、エネルギーを作り、気を散らすものを取り除くのに役立ちます。

2つのポーズの主な違いは、戦士のポーズIでは上半身と腰が前を向いているのに対し、戦士のポーズIIでは胴体と腰が横を向いていることです。

戦士のポーズIIを行う際に覚えておくべきポイント

  • 脚と足裏の位置をしっかりさせながら、地面からポーズを作り上げることに意識します。
  • 膝の筋肉に負担がかかる可能性があるので、曲げてる膝と足首のラインを合わせ、横にズレないように注意しましょう。
  • 曲げてる脚のスネは垂直でなければなりません。 地面に対して垂直である必要があります。 膝と足首のラインをずっとそろえるように足の幅を調整します。

戦士のポーズ IIのバリエーション

  • 妊婦さんや初心者の方は、壁で背中を支えながら行えます。
  • 太ももをまっすぐに保つために椅子を追加します。
  • 椅子の後ろに手のひらを置いてサポートを強化し、腕をまっすぐにキープすることもできます。
  • 肩が固い場合は、腰に手を当てることができます。
  • 壁の支えをもらいながら、手のひらを壁に置き、足を曲げてブリックか平らな面の上に置きます。

戦士のポーズIIの禁忌

戦士のポーズIと同じ予防措置がここでも適用されます。

  • 妊娠中、ケガ、病気からの回復期、関節に問題がある場合は、必ず医師にご相談ください。
  • 高血圧や下痢の方は、このポーズを避けてください。
  • 首に問題がある場合は、頭を回さないでください。

3. 戦士のポーズIII (ヴィラバドラ III)

戦士のポーズ3

このポーズは、中級または上級のポーズです。 足からコア、背中まで全身の筋肉を使って、安定した状態を保ちます。 このポーズは、少し注意が必要かもしれませんが、山のポーズから始めたり、戦士のポーズIから連続して開始することもできます。

ここでは、山のポーズから始めてゆきます。

  1. つま先を前に向けて右脚を前に出します。
  2. 頭の上に腕を伸ばし、手のひらを合わせるか、腕を肩幅で開いて指を広げます。
  3. 右脚をしっかりと地面におろした状態で、左脚を上げて地面と平行にします。
  4. 脚を持ち上げている間、上半身と腕で前の方に移動し、上半身全体と左脚が一直線になり、体を完全な‘T’の姿勢にします。
  5. 首の状況に応じて、まっすぐ前を見るか下を見るかで調整しましょう
  6. ポーズから出るときは、息を吐きながら左脚をゆっくりと下げ、腕を下ろします。 脚を前に出して、山のポーズに戻ります。

戦士のポーズIIIの効果

  • 肩、ハムストリング、ふくらはぎ、足首、背中など、体の裏側全体が強化される。
  • 腹筋が引き締まる。
  • 体内で大量の熱が生まれるため、体脂肪を減らし、安定とバランスを保つのに役立つ。
  • 柔軟性が向上する
  • ある研究によると、戦士のポーズIIIを行うと、下半身の筋肉が活性化されると言われている。
  • バランス、スタミナ、集中力も向上します。 改善された集中力により、記憶についても研ぎ澄まされます。
  • 戦士のポーズIIIは、プレッシャーやストレスの下での落ち着き感を教えてくれるので、精神的な健康を改善するのに役立ちます。

戦士のポーズIIIを行う際に覚えておくべきポイント

  • このポーズでは、片脚で体のバランスをとる必要がありますので、膝をロックせず、脚の強さをキープすることが重要です。 体重は、立っている脚全体に均等に仕分けましょう。
  • 上げてる脚のつま先を下に向けましょう。
  • 地面や壁でポイントを見つけ、集中して体を安定させます。
  • 上げた脚とおしりのラインがそろっていることを確認してください。
  • 背骨はまっすぐで、上げた脚と一直線でそろえましょう。
  • 腰を安定させて守るために、腹筋を背骨の方に引き寄せようとしましょう。
  • 上がるよりストレッチの方が重要です。 エネルギーのバランスを保ち、脚の強化に集中しましょう。

戦士のポーズIIIのバリエーション

  • 初心者の方は、立ってる脚の膝を少し曲げて安定させることができます。 壁や椅子の背もたれで支えて、正しい立ち姿勢をとることもできます。
  • まっすぐ上げた状態をキープできない場合は、足裏を壁に押すか、テーブルの端や、椅子の背もたれに足を置いて支えをもらいましょう。
  • 腕は、次のようなさまざまなバリエーションで行うことができます。例:
  • 飛行機の翼のように横に伸ばす
  • 人差し指を前に向けて手を組む
  • 指を広げて横にまっすぐでキープする
  • 胸の前で合掌する

戦士のポーズIIIの禁忌

  • 達成するのが難しいポーズなので、一般的に、戦士のポーズやヨガに不慣れな人は、体力と体を安定させることを学ぶまでは、避けた方がよいでしょう。
  • 心臓病や高血圧の人は、戦士のポーズIIIで血流が頭に向かい、問題が発生する可能性があるため、このポーズは避けた方がよいでしょう。
  • 脊椎炎を患っている場合は、背中や首に過度の圧力がかかる可能性があるため、このポーズは避けた方がよいでしょう。
  • 妊娠中の女性や慢性的な脚、腰、背中、肩の怪我などの病気に苦しんでいる人も、このポーズを避けた方がよいでしょう。

よく分からない病気やケガに苦しんでいる場合は、ポーズを開始する前に、必ず医師にご相談ください。

謙虚な戦士と逆点する戦士のポーズ

これらのポーズは、それぞれ戦士のポーズIと戦士のポーズIIのほぼバリエーションです。

謙虚な戦士のポーズやバッダヴィラバドラアーサナでは、脚が戦士のポーズIと同じ位置でキープします。 手を上に伸ばす代わりに、手を組んで後ろに伸ばし、体を前に倒していきます。 前屈しながら腕を天井に伸ばして、頭は地面に下ろします。 しっかりと膝を曲げて、その内側に上半身をキープします。

一方、逆転の戦士のポーズかヴィパリータ ヴィラバドラアーサナでは、戦士のポーズIIIの脚の位置をキープし、右腕を上に上げます。 後屈し、左腕を左脚の方にスライドします。 重傷を負う可能性があるので、後脚に体重をかけないようにしましょう。

戦士のポーズのシークエンス

最大限の流れるような動きと優雅さでポーズを切り替えながらアレンジする技は、シークエンスと呼ばれます。 すべての戦士のポーズは似ているので、ほとんどのヨガの先生はそれらを順番に教えようとします。

戦士のポーズIから戦士のポーズIIの切り替えはまだやりやすいですが、戦士のポーズIから戦士のポーズIIIへ移ることは少し難しく感じる場合がありますので、その場合は、体の動きの安定や、脚の筋肉を強化する技を習得している場合のみおすすめめします。

戦士のポーズIから戦士のポーズIIに切り替えるとき、まず曲げてる脚をまっすぐにしてからポーズを続けることができます。

まとめ

戦士のポーズは、謙虚さ、思いやり、愛を教えてくれます。 意識と集中力を高めながら、スタミナ、強さ、柔軟性を向上させる力強いポーズの一連です。 これらのポーズから得られるエネルギーは、無知やエゴを解放し、すべての恐れを取り除くことを教えてくれます。

初めはポーズが難しく感じるかもしれませんが、失敗することを恐れないでください。 献身的に試してみてください。そうすると、遅かれ早かれ、すべての挑戦に優雅に立ち向かう意志と意欲に出逢えることになるでしょう!