ヨガ八支則 2段階目ニヤマの規則「シャウチャー」


 

八支則の「ニヤマ(守るべき規則)」の1つ目は「シャウチャー」。「清浄」という意味で、自身や身の回りを整える大切さを教えてくれています。

 

八支則の「プラティアーハーラ(感のコントロール)」でも説明をしましたが、私たちの心は「感」で動いています。
心は情報処理の場所で、「感」は外からの情報を受け取るセンサーの役割をしています。
「感」が、五感――目や耳、鼻、口からの情報のほかに、快・不快という感情も情報として受け取り、心に送ります。

 

「感」が受け取った情報を心が整理するわけですから、汚い、悪い情報ばかりを受け取っていると、心は「汚い情報を整理する場所」になります。
反対に、気持ちのいい場所へ行ったり、神さまの像を見たり、いい話を聞いたりすると、「感」は心地よい情報を受け取り、心は「きれいな情報を整理する場所」になる、というわけです。

 

神社やお寺、お祈りの場所などに行くと、自然と気持ちが落ち着き、清められたように感じませんか?
反対に、憎しみや暴力的なシーンばかりが続く本を読んだり映画を観ているうちに、凶暴な気持ちになったり、気持ちがささくれだったり、という経験はありませんか?
それは、あなたの「感」が周りの情報をしっかり受け取っているからなのです。

 

汚い身体で汚い場所で汚いものばかりに触れる生活をしていると、きれいな感情がなかなか浮かばなくなります。
ということは、身の回りを清潔にし、整った場所で暮らしていれば、心に浮かぶ感情も浄化され、自然と「瞑想したいな」「呼吸法をやってみようかな」という気持ちが浮かんでくるはず・・・。
清潔や整理整頓を心がけることで、神社やお寺、お祈りの場所などにいるときと同じような清浄な状態が作れるのです。

 
 

ところで、大都会の、例えば東京の銀座などへ行くと、たくさんの素敵なお店が並んでいますよね。
お店のショーウィンドゥを見ていると「アレ、いいなぁ」「欲しいなぁ」と心が動き、「ああ、やっぱりお金は必要だよね」と思います。
ところが、山にこもって修業している人の話を聞いたり、大自然の中で数日過ごしたりしたときには「ああ、やっぱりお金はすべてじゃない。お金がなくても幸せになれるんだ」と思います。

 

同じ「私」が同じ「お金」のことを考えたのに、【そのときに触れたものや環境によって、全く違う感情が生まれてくる】わけです。
こんなふうに、私たちの心は「感」が受け取る情報に大きく左右されます。

 

私たちの心には「いいもの」と「悪いもの」が存在します。
ちょっとズルをしようとか、悪いことをしたい、というよくない感情は誰しもが持っていますよね。
そのよくない感情を大きくするか、小さくするかは、このお金の例え話でもわかるように「感」が受ける情報によって変わってきます。

 

「感」から生まれた感情がずっと続くわけではありませんが、きれいな感情や心地よい感情を持つほうがいいですよね。
そのためには、【目に入る場所を清潔に保つこと】。そうするだけで、気持ちが前向きになったり明るくなったりするのです。

 

皆さんも、日頃よくいる場所――勉強や家事、仕事をしている場所をきれいに掃除してみてください。
きっと、心に変化が現れるはずですよ。

 
 

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