ヨガ八支則 1段階目ヤマの規則「サッティア」

 

これまでヨガの八支則について、8段階目からお話してきました。
これから1段階目の「ヤマ」と2段階目の「ニヤマ」に入りますが、ヤマもニヤマもそれぞれ5つの、さらに詳しい規則がありますので、ひとつずつお話していきますね。

 

「ヤマ」は5つの社会的にしてはいけない規則を定めています。
嘘をつかない、暴力を振るわない、といった、「それは悪いこと」と誰もがわかっていることです。
私たちはもっと深く、「ヤマ」について学ばなければいけません。
なぜ、してはいけないのかを理解しないと、本当の理解にはつながらないからです。

 

「ヤマ」の第一の規則は「サッティア」。嘘をつかないということです。

 

人はなぜ、嘘をつくのだと思いますか?

 

嘘をつくのは、その人が何かを怖がっているときや、何かの欲を持っているときです。

 

私たち人間は怖がりです。
命や日々食べるものはもちろん、その他のいろいろなものを失うことを怖がります。

 

それらを失ってしまったときのことを想像して怖がるから、いろいろなものを溜め込もうとします。

 

周りにたくさんのものがあれば、安心なんですが、裏を返せば、「失うものが多い」ということにも繋がります。

 

みんな、いい仕事につきたがって必死で就職活動をします。お給料がよかったり、有名な企業なら、将来的に安心だからです。
ところが、無事、いい仕事につくことができても、今度はその仕事を失う怖さが出てきます。
いろんなものを持っていて安心できるはずなのに、更に不安になってしまう、という矛盾した状態になってしまいます。

 

人は、持っていないものが手に入らない怖さより、持っているものを失くしてしまう恐怖のほうが大きいのです。
すると、失くさないように必死で守ろうとします。

 

時には、嘘をついて。
持っているものを失いたくないから、嘘をついてしまうのです。

 

例えば、あなたにすごい人だと思ってほしくて、私が「インドではすごいお金持ちなんですよ」と嘘をついたとします。
ところが、あなたが「今度、インドに遊びにいきますね」と言ったら、、、
私は必死になって、自分はお金持ちだと装うでしょう。インドに来ても会うことができない、と嘘をつくかもしれない。お金持ちだという一つの嘘が、更なる嘘を生むのです。
「私はそんなにお金持ちじゃないんですよ」と正直に言っておけばよかったのに……。

 

私たちは簡単に嘘をつきます。どれほど小さい嘘でも、それによってプラーナ(気)が流出してしまいます。

 

嘘がバレないだろうか、という不安。
嘘がバレないように、更に上手に嘘をつかなければ、という焦り。
嘘がバレたときに、信頼や友情、愛情を失うかもしれないという恐怖――。

 

嘘をつくことはいけないと、わかっている人が大半だと思います。
もう一歩踏み込んで、なぜ、いけないのか。
深く、考える習慣をつけてみてください。
こうした習慣はきっと、日常の生活でもあなたを豊かにしてくれると思います。

 
 

yogi vini