ヨガ人に教える、ということ

私のヨガ教室には、インストラクター養成の講座があります。

講座の最終日に私は、「どうですか、皆さん。先生としてやっていけると思いますか?」と聞くのですが、「できます!」と言う人もいれば、「まだちょっと自信が……」と言う人もいます。
まだちょっと自信が……と言う人に、私はお医者さんを例に出して話をします。

彼らは医師の資格を取ってすぐに病院に勤めるわけですが、初日から「先生、先生」と言われます。でも、初めて診る病気ばかりです。だから、その病気について調べたり、人に聞いたりして勉強します。
ところが、一つの病気に詳しくなっても、次に来る患者さんはまた別の病気――。また勉強してその病気に詳しくなって……の繰り返しです。
こうしてお医者さんは、【日々、勉強と経験を積んでいく】のです。
これはお医者さんだけに限りません。ヨガのインストラクターはもちろん、他の職業の人にも同じことが言えます。
「同じ業務の繰り返しだから……」と言う人も、後輩や部下を教えるときに思いがけない質問を受けることもあるでしょう。その質問に答えるために調べたり、他の人に尋ねたりしますよね? それがあなたの知識や経験となるわけです。

ヨガに「太陽礼拝」という有名なアーサナ(ポーズ)があります。
養成講座を終えたとき、(私は太陽礼拝だけは完璧にできる!)とその人が思えば、「私は太陽礼拝を教えることができます!」と胸を張ればいいのです。「私は太陽礼拝を教えることができます。教わりたい人、来てください!」と【宣言することが大切】なのです。
宣言しなければ、「先生」だと誰もわからないのですから――。

もし、自分の知らないこと、わからないことを生徒さんに聞かれたら、正直に「わかりません」と言ってください。「知らないので、次までに勉強しておきますね」と。
そうやって生徒さんたちとのニーズを聞いて、次に教えることを見つけ、一生懸命にそれを勉強すればいいのです。そして、それを生徒さんに教える……。

先生は完璧ではない。【先生も、生徒さんと一緒に成長していくもの】なのです。